区の再編(9)市民サービスの低下の懸念はないか?

いなばだいすけ

2019年03月15日 12:07



さてブログ(8)では削減効果額について書きました。今回は以下の5つについて、2.市民サービスについて言及します。

1.経費削減効果の真偽?
2.市民サービスの低下への懸念はないか?
3.提案された3区案はベストな選択肢か?
4.住民自治は守られるのか?
5.まちづくりのあり方は?



こちらの表には、福祉・保健・土木の各分野での現状と課題、そして行政区再編によりどのような業務再編があり、影響があるかについて市役所から提示されています。
いずれも人的な課題、人材不足によるサービスレベルの維持や高度化への懸念について、再編により解消していくというメリット重視の書き方になっています。

委員会では、保健師の数の不足によるアウトリーチサービスの運用の実態や、非常時における土木職員の重要性などについて、より具体的な検証が必要であると指摘していますが、これについてはまだ委員会では協議されていません。
不安が残る現状では、この再編がバラ色のように見せる部分には懸念が残ります。

一般的な市民の窓口サービスはどうなるでしょうか?


ほとんどの業務は、区役所から変わる行政センターで代替でき、また協働センターやコンビニ対応できる業務の拡充により、利便性は確保できるとされています。
おそらく想像上では、多くの市民の皆様の使い勝手は変わらないと思われます。
しかし、遠隔のテレビ電話システムや対応人員の縮小による業務集中により繁忙化や待ち時間の増加などは起きてくるでしょう。
これらを踏まえて、どこまでサービスの内容や質を担保するのかについては、実体としてもう少し検証、周知する必要を感じています。

どっちつかずの書き方をあえてしているのですが、実際のところ一般的な市民サービスとしては、再編後に大きな不利益がえることにはなりません。とすると大半の方は、それなら再編しても良いと判断してしまうかもしれません。
課題は、福祉サービスを必要とする皆様が不安なく、これまで通りのサービスを維持できるかという点につきます。
昨年の公開討論会でも、発言しましたが、市民が不安に感じている時点で、市民サービスは低下していると判断すべきで、福祉サービスを必要とする皆さんが、安心して納得できる制度と説明を加えてこそ、再編のゴーサインとすべきであると考えます。

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