平成28年度の予算審議にあたり、先週から本日まで常任委員会が開催されました。
テレビや新聞でも既報のとおり県営野球場の建設に関する予算について、県議会、市議会ともに担当委員会で修正予算を可決いたしました。篠原地区の皆さんにとっては、長年の建設要望がいよいよ本格化するところであり、大変難しい判断をせざるを得ない状況の中、この判断にいたる経緯と論点を整理して、皆様のご理解と今後の機運醸成をお願いしたいと思います。
静岡県により篠原地区の都市計画がされたのは昭和37年。以後、昭和49年には、他の2公園と合併して総面積670.5haの遠州灘海浜公園として整備をすすめることが決定しています。平成6年に県の基本構想が示され、市でも浜松球場の施設整備検討調査が行われ、市内4地区の候補のうち、篠原地区が最適であるという結果が報告されています。
浜松市では平成19年度から公園計画区域のうち市が整備する部分(現在の総合水泳場)の東側25haの公園整備の早期事業化を要望しています。平成23年には、要望書に野球場などのスポーツ施設の設置を主体とした公園整備という文字が入りました。東日本大震災の影響を受け、翌24年度の要望には、津波からの「避難所機能を兼ね備えた」という文言が追加され、以後、毎年の県への予算要望書に同様の整備要望がされています。
平成28年度の予算審議にあたり、県議会、市議会にも賛否に関する様々な意見が寄せられましたが、一番の課題は市民全体の認知度、関心の低さにあります。県営とはいえ県税を180億円、用地整備や液状化対策にも数十億円の市税が投下される大規模施設の計画に対して、利用者はおろか多くの市民の皆様に関心をもっていただくことが肝心です。
今回の決定は、県営野球場の建設自体を反対するものではありません。篠原地区の公園整備についても引き続き強く要望し、議論を深めた上で、改めて予算計上してもらうという意見です。今後の動向を左右するのは、間違いなく市民の皆様の声です。篠原地区の整備の機運を高めるためにも、ぜひ皆様の声を多方面からあげていただきますようお願い申し上げます。