
第1回浜松市地域公共交通会議が、交通関係者、警察、道路管理者、地域自治連などの皆様が出席して開催されました。
予てより提案協議されていた路線減便、退出について、遠鉄バス「渋川線」の減便、「北遠本線」の退出、浜松バス「あらたまの湯線」の退出、浜松市自主運行バス「阿多古線」の退出が審議されました。いずれも利用者減少による厳しい運営収支状況と、近年の極度の運転者不足が原因となっており、路線維持の補助金交付だけでは継続が困難となっているものです。
これらの対策のために、「北遠本線」と「阿多古線」に関しては、浜松市自主運行バスが予定され、10月以降の運行経路やダイヤ、運賃などが協議されました。
各地で運行されている地域バスの状況が発表さられ、改善運行案が協議されました。8つの地域バスのうち、三ケ日地域バスはスクール利用があるため乗車数も多く、収支率も30%以上と安定しているものの、それ以外の路線は維持基準である20%の収支率を満たされていないため、週2日2往復の最低保障運行となって運行継続が予定されています。引佐地域バスは、収支率20%を超えているスクール便をつつじ線として週5日1日6便に拡大されることとなりました。実証実験としてICTシステム「コンビニクル」を活用してデマンドバスは、少しずつ利用者数が増加していますが、アンケート調査結果からは、まだまだ利用促進、利便性向上についてやれることは多いと考えられます。
また、本年度、地域公共交通網形成計画を策定するにあたり、昨年度委託業務で実施された基礎調査結果が報告されました。基礎調査では、路線バス、地域バス、NPOタクシーの利用者のアンケート、主要目的地別の利用実態調査、交通事業者へのヒアリングを天竜区と北区で行われ、地域の課題や要望、行政としての課題や検討事項が整理されています。いずれも目新しい結果はあまり見受けられませんが、行政として必要な段取りを踏んだ調査といえます。
本年から設置された交通政策・大規模災害対策調査特別委員会としても、今後の総合交通計画や、公共交通網形成計画の策定にあたってはしっかりと調査研究を深め、政策提言となるようすすめてまいりたいと思います。