
まちづくり公社の調査事業の助成を受け、夏の門前通りの案内所でのアンケート調査から始まった今年度の事業も、今日の3回目のワークショップを終えて様々な議論からアイデアが揃ってまいりました。

まちづくりは1日にして成らず、長く住んでいる人、ここで商いする人、それぞれの想いは強くても、それだけでまちづくりが進む訳ではありません。

以前に舘山寺温泉では名月を詠んだ俳句にちなんで、俳句の会を続けていました。それがきっかけではないかもしれませんが、今や俳句王子とも呼ばれて活躍している高柳克弘さんも、舘山寺町の出身です。

今回のワークショップでは、舘山寺のお寺を核とした俳句イベントの復活や、剣玉グループの活躍、フォークソングのライブに、医療福祉分野に従事する町民の方からのユニバーサルなまちづくりの創発、ボランティアガイドの皆さんによる案内所運営など、具体的な地域づくりの提案が多数でてまいりました。

まちづくりの会を始めるまでは、お互いの存在や顔も知らなかった皆さんが、徐々に集まり、対話を通じて自分たちのまちの在り方を見える化していく、まさにまちづくりの基本、民主主義の原点である住民自治が動きだしていることを実感できる会となってきました。

地域振興に正解はありません。
たくさんの模範解答や成功事例はありますが、目標はあっても、終点はありません。
地域振興は、マーケティングと人づくり。
イベントはやれても、継続して根付くまでには時間もかかります。
キーマンはいても、個人で完結できるものでさありません。
リーダーは必要ですが、本当に必要なのは対話の連続による、人と人の広がりです。
まちづくりに参加する町民プレイヤーのリレー、老若男女、世代の継承、よそ者、インバウンドを受け入れる寛容さも大切です。
現代の先進的なICT技術も活用しつつ、歴史を学び、文化を創る気概と、楽しみながらつづける余裕も必要です。
久しぶりにまちづくりへの想いが熱くなりました。
まだまだ一年の活動ですから、このアイデアを具体化し、実践、反省、継続する持続可能なまちづくりができる組織にしていくことが、大きな使命の一つです。